ネフユベルデッキの使い方
ユベル追加や5Dsキャラ追加で大きく環境が変化しつつある今日この頃、皆さんいかがお過ごしだろうか。
私はと言うと、ここ数カ月余裕が無かったせいでデュエルリンクスの対人戦から離れており、完全に環境から取り残された老人と化してしまっているところである。一応、ジェムはミニパック3周できそうな程度には貯まっているので、そのうちお手軽強デッキを組んで現役復帰したいところ。
さて今回は、ユベル追加によって組めるようになったネフティスとユベルを合わせたデッキ、通称ネフユベルデッキについて語っていきたいと思う。
本家遊戯王OCGの方でも存在する構築であり、ネフティスとユベルDas Abscheulich Ritterによって毎ターン場の全てのカードを破壊しながら一方的に殴るという、コンセプトとしても面白いし、ファンデッキとしてもそこそこ優秀なデッキなので、ユベルで大暴れしたいと思っているデュエリスト諸君にとって参考になれば、幸いである。
構成
モンスター
- ユベルーDas Extremer Traurig Drachen ×1
- ユベルーDas Abscheulich Ritter ×1
- ユベル ×3
- ネフティスの鳳凰神 ×3
- 炎王獣 バロン ×2
- 炎王獣 ヤクシャ ×3
(合計13枚)
魔法
- 死者への手向け ×2
- 炎王の孤島 ×3
- 魂のカード ×2
(合計7枚)
スキル
我が名はユベル
デッキコンセプト
ヤクシャや孤島の効果で手札のユベル第一形態やネフティスを破壊し、ユベル第二形態のモンスター全破壊効果とネフティスの魔法罠全破壊効果によって毎ターンフィールドを丸裸にしながら一方的に殴るのがこのデッキの勝利の方程式。
- スタンバイフェイズにネフティス復活、魔法罠全部破壊
- ダメージが与えられそうならネフティスやその他モンスターで攻撃、危険そうならそのままエンドフェイズへ
- エンドフェイズにユベル第二形態の効果でユベル第二形態以外のフィールド上のモンスターを全部破壊、ネフティスも破壊される
- 効果によって破壊されたことによって、次の自分スタンバイフェイズ時に再びネフティスが特殊召喚される
- 以下ループ
……といった感じで、ユベル第二形態とネフティスが並んだときの絶望感は凄まじいものがあり、何らかの方法で突破されても同じ手順を踏めば再びネフユベルが降臨するので厄介極まりないデッキとなっている。
欠点は、手札事故率が高いこと、手札が揃い切らないが為にネフユベル完成までに時間が掛かること(8ターン程度かかることも多い)、モンスター効果を封じられると突破されること、そして墓地を封印されたりモンスターを除外されるとデッキが機能停止すること。特に最後の欠点は致命的であり、墓地カードの除外が可能な空牙団や墓地封印を組み込んだアマゾネスと対戦すると悲惨な目に合う。エネコンでユベルを奪われるとワンキルされかねないのも注意点。
カード紹介
・ユベルーDas Extremer Traurig Drachen
このデッキのフィニッシャー。ユベル第三形態。
基本的にはユベル第二形態が何らかの方法で破られたときの保険。
炎王の孤島で無理やりネフティスを展開しに行く場合は、このユベル第三形態とネフティスが並ぶことも多い。魔法罠が多そうなデッキが相手の場合は、勿体ない気もするがさっさと再びユベル第二形態を出してネフユベルを成立させた方が良い。ネフユベルを成立させるための繋ぎ。戦闘では決して破壊されないので、相手のデッキ次第ではかなり長持ちさせられる。
真価を発揮するのは、ゲームを終わらせに行くとき。ネフユベルが成立している場合でも、一気に相手を仕留めに行くときは死者への手向けや炎王の孤島で破壊してユベル第三形態を召喚し、相手モンスターを攻撃してフィニッシャーとなる。
・ユベルーDas Abscheulich Ritter
このデッキのメインカードその1。ユベル第二形態。
自分ターンのエンドフェイズ時に毎回、ユベル第二形態以外のカードを破壊する凶悪カード。相手の主力モンスターや超高速で展開された大量のモンスターたちを有無を言わさず破壊するその姿は正しく悪魔。戦闘では決して破壊されない上に、何らかの手段で破られてもユベル第三形態が降臨する。おまけに、ユベル第一形態を破壊すればすぐにまた第二形態を降臨させられるので、厄介なことこの上ない。
ヤクシャから展開するのがネフユベルへの近道ではあるが、炎王の孤島から展開しても十分強力。
それぞれの項で述べるが、炎王たちやネフティスの効果とは非常に相性が良く、彼らと組むことによってデッキ圧縮、魔法罠破壊のコンボパーツとなる。
・ユベル
このデッキのキーカード。
しかしながら、このカード自体は一切召喚しない(リミットリバースとかをデッキに入れるなら話は別だが)。
このカードが破壊されたときにユベル第二形態を特殊召喚できる。フィールドのみならず、手札のこのカードを破壊した場合でも第二形態を呼ぶことができるので非常に強力。炎王の孤島やヤクシャの効果で破壊するべし。
注意しておかないといけないことは、ヤクシャの効果で破壊する場合、相手のモンスター効果次第ではタイミングを逃してしまいユベル第二形態の召喚が不発に終わってしまうこと。ゲイシャドウなどの「相手モンスターを戦闘破壊したとき、__する。」といったテキストがあるモンスターには要注意。こいつらが出ているときは大人しくネフティスから出すなり炎王の孤島でユベルを砕くなりしないと一気に負ける羽目になる。
・ネフティスの鳳凰神
このデッキのメインカードその2。
攻撃力2400のアタッカーであり、効果で破壊されると次の自分のスタンバイフェイズ時にフィールド上に特殊召喚された後に、フィールド上の全ての魔法罠カードを破壊する。
デュエルリンクスにおいては普通に専用デッキを組んでもそこそこ強力なカードではあるが、ここにユベル第二形態が加わると爆発的な制圧力を得ることになる。自分のエンドフェイズ時に毎回破壊され、スタンバイフェイズに再び魔法罠を全て破壊しながらフィールドに舞い戻ってくるので非常に強力。エネミーコントローラー等で守備表示や裏側守備表示にされても破壊されるお陰で相手に隙を晒さずに済む。召喚権を使わずに毎ターン超強力なスピリットモンスターが召喚されるような状態になる。ラーの翼神竜よりもよっぽど不死鳥してる
・炎王獣 バロン
このデッキのサブエンジン。
効果で破壊されると次の相手ターン時に炎王と名のついたカードを手札に加えることができる。基本的にはヤクシャを手札に加えてネフユベルの準備をしつつデッキ圧縮を行う。ユベル第二形態がいる状況なら、
- バロンを召喚、エンドフェイズ時にユベル第二形態でバロン破壊
- バロンの効果でヤクシャを手札に加える
- 次のターンヤクシャを召喚、エンドフェイズ時にユベル第二形態でヤクシャ破壊
- ヤクシャの効果で手札のネフティスを破壊
- 次のターンにネフユベル完成
……といったプレイが可能。攻撃力も1800あるので、ある程度安全な状況であれば相手を殴りつつヤクシャやネフティスたちにどんどんバトンタッチできる。
・炎王獣 ヤクシャ
このデッキのエンジンカード。過労死枠とも言う
このカードが破壊されたとき、自分のフィールド、手札からカード1枚を破壊できる。この効果によって、手札のユベル第一形態を破壊してユベル第二形態の召喚を行ったり、手札のネフティスを破壊してネフティスの召喚に繋げたり、炎王の孤島を破壊して後続の安全を確保したり、自分フィールド上のモンスターを破壊してエスケープさせたりデッキ圧縮したり……とにかく仕事が非常に多い。3枚じゃ足りない。
このカードがいないとネフユベルデッキは展開が大幅に遅くなるので、炎王の孤島やバロンからサーチするべし。
・死者への手向け
このデッキにマッチした除去札。
相手の主力モンスターを破壊したり、相手を倒しきるときに相手モンスターを破壊するのが普通の使い方だが、このデッキだと他にも役割がある。
相手デッキの展開速度の速さを警戒する場合は、早めにネフユベルを成立させるために自分でバロンやヤクシャを破壊して一気に勝負に行くことも多い。どうしてもヤクシャの効果が相手の立ち回りに依存しがちとなるので、このカードが重要な役割を果たすこともある。その他にも、ユベル第二形態を破壊して第三形態を召喚し、その攻撃で試合を決めにいくこともある。相手に次のターンを与えてしまったら負ける予感がする場合は積極的に使うべし。
コストとして捨てる手札の候補は、役目がなくなった炎王の孤島や魂のカード、墓地に落ちても問題がないユベル第二、第三形態(相手のデッキにもよる)。
・炎王の孤島
若干扱いづらいネフユベル始動要員。
ヤクシャと同じく、ユベルやネフティスを砕いて特殊召喚に繋げるのが役目。効果で手札に加えるカードは一見ヤクシャが無難そうではあるが、一気にデッキ圧縮をしたい場合や、炎王の孤島が破壊されるタイミングでスムーズにコンボしてネフユベルを成立させたい場合はバロンも候補に挙がってくる。
慣れないうちは事故を引き起こしまくるトラブルメーカーだが、慣れてくればデッキに安定感をもたらしてくれる良き相棒となりうるカード。ユベル抜きでネフティスの破壊効果を2ターン連続で使えるのもこのカードの強み。上手く扱いたい。
・魂のカード
みんな大好きネフティス専用サーチカード。ルール変更で一時期デーモンに浮気してたらしいけど元の鞘に納まったので無問題
遊戯王OCGと違ってこのカードでネフティスがサーチできるのが非常に便利。出し惜しみしてダメージ食らって機能停止するよりは、初手から積極的に使ったほうがお得。ネフユベルの存在を知らずネフティスだけを滅茶苦茶警戒している生粋のデュエルリンクスプレイヤーなら、
「おっ、魂のカード使ってネフティスをサーチしやがった……こいつ時代遅れのネフティスデッキ使いじゃん、高打点のモンスター召喚して一気に潰してやるか」
となってユベル第二形態召喚から多大なアドバンテージが取れたりする。サーチしつつブラフとしても機能するので有能(ランクが上がってくると普通にネフユベルを警戒されるが)。
腐ってしまった後は基本的に死者への手向け用のコストと化す。一応、LPが2000になった場合はバロンやヤクシャがサーチできるので、覚えておくと九死に一生を得られるかもしれない。
プレイング
- 序盤
ユベル第一形態かネフティス(魂のカード)が手札にあるのなら、ヤクシャを伏せて相手に破壊させたり自壊特攻してその2体を召喚していきたいところ。ユベルとネフティスの両方を握っている場合はユベルから展開した方が良いことも多いが、相手のデッキ次第で臨機応変に対応していくべし(魔法罠警戒のネフティス、モンスターを潰す&場持ちが良いユベル)。迷ったらユベルから入る。
ユベルやネフティスを持っているが炎王の孤島しか破壊ギミックが無い場合は、
- 炎王の孤島でユベル第一形態を破壊
- ユベル第二形態を特殊召喚、デッキからヤクシャやバロンをサーチ
- 状況に応じてバロンやヤクシャを召喚(可能なら攻撃)
- ユベル第二形態の効果でバロンやヤクシャを破壊、デッキ圧縮やネフティス召喚に繋げる
- ネフティス召喚により炎王の孤島破壊、ユベル第二形態を破壊
- ユベル第三形態を特殊召喚
- ユベル第三形態とネフティスで時間を稼ぎつつ、ユベル第二形態の召喚準備をする
……といった流れになりやすい。ギミックとして不完全であり、隙をついて一気に倒されやすいので注意。相手デッキのスピードが遅いと確信できるなら、
- 炎王の孤島でネフティスを破壊
- デッキからヤクシャをサーチ
- ヤクシャが手札に1枚は残るようにしつつ自分ターン終了
- 次の自分のターン、ネフティス召喚により炎王の孤島破壊、ネフティスを破壊
- ヤクシャを召喚して自壊特攻、またはセットして破壊してもらうのを待つ
- ヤクシャが破壊されたらユベル第一形態を破壊してユベル第二形態召喚
……といった立ち回りでネフユベルが成立する。更に加速させるなら5のタイミングで死者への手向けを発動してネフユベルを成立させたり、3のタイミングでヤクシャを召喚して相手が攻撃してこないことを祈って次の自分ターンで上手くユベル第二形態を降臨させたりすることも可能。しかしながら、相手依存の立ち回りとなるので安定はしない。
ネフティスしかいない場合は普通のネフティスデッキのように振舞えば良い。
「我が名はユベル」のスキルに関してだが、デッキばれのリスクがある先行1ターン目では使わないことも多い。それに伴い、殆ど行動せずにターンエンドも多い(環境的には自殺行為だが)。それ以降は即座に使ってネフユベル成立の足掛かりにするのが基本だが、死者への手向け用の手札コストが欲しいのならばユベル第二、第三形態を交換せずにそのまま手札コストにしてしまうのもアリ。実質死者への手向け1枚で相手モンスター1体を持っていける。
- 中盤(ネフユベル成立前)
ユベル第二形態が場に保てているなら、ネフユベルに向けて動きたいところ。バロンの項で述べたような動きをしてサクッとネフユベルを成立させたい。
ネフティスのみが場にいる状態なら、手札にユベルとヤクシャが揃うまで祈り続けることになる。ヤクシャが来たらすぐさま召喚して自壊特攻したり、セットして相手に破壊してもらってネフユベルを成立させたい。ネフティスだけだと戦線が維持できそうにない場合は炎王の孤島を使って無理やりユベルを並べるのも手。
- 終盤(ネフユベル成立後)
ネフユベルが成立している状態なら、確実に攻めていくべし。毎ターン何もせずにターンエンドしているだけで相手は勝手に疲弊していく。ガラ空きになっているときだけネフティスや下級モンスターで殴り込めば良い。
……といいたいところだが、現環境だと相手がワンターンキルの準備をして一気に攻め込んでくる可能性も高いので、リスクを覚悟して相手のセットモンスターを攻撃しなければならない場面も出てくる。なるべくケアができるように、バロンによるデッキ圧縮やヤクシャによる2体目のネフティス召喚なども積極的に行いたい。死者への手向けを相手のセットモンスターに使用して一気に殴り込んだり、ユベル第二形態を破壊して第三形態で特殊召喚してそのまま相手のモンスターを殴って一気に勝負を決めに行くパワープレイも大切。
ネフユベルが破られてしまった場合も、落ち着いて再びネフティスやユベル第二形態の召喚を狙っていきたい。
入れ替え候補のカード(スキル)
・闇からの誘惑
ドロー加速スキル。
闇属性がユベルしか入っていないデッキの場合、このスキルを使ってもユベルを除外しなければいけないせいでネフユベル完成が遠のくケースが多い。使うならクリボールやクリッターなどのカードも投入しておいて、除外するカードに選択肢を持たせておきたい。
・浅すぎた墓穴
蘇生カード。墓地に落ちたヤクシャを更に使いまわしつつ一気にネフユベルの完成を狙う。墓地から蘇生されて再び酷使されるヤクシャさんマジ過労死枠。
ユベル第二形態がいれば相手の蘇生はあって無いようなものなので結構強い。ただし、序盤だと相手の墓地にモンスターが落ちていないことも多いので結局上手く機能しないこともある。どちらかというと、終盤にもう一度ネフユベルを成立させるためのカード。
・リミット・リバース
蘇生カード。
墓地に落としたユベル第一形態を蘇生して守備表示にして破壊、第二形態特殊召喚の流れが強力。イベントのユベルLv40も使っていた戦術。手札事故が更に増えるのが難点。
・ラヴァゴーレム
バーンカード。ユベル第三形態で攻撃して一気に勝負を決める。
炎王の孤島で始動した際にどうしてもユベル第三形態で勝負することも多くなるので、ネフユベル以外の勝ち筋として採用しても面白い。手札事故は増える。
・禁じられた聖衣
防御札。
ありとあらゆる破壊からユベル第二形態を守る。炎王の孤島による破壊にも対応可能。ネフユベルはその性質上カードを伏せにくいので、どちらかというと炎王の孤島から守るのがメイン。手札事故は増える。