氷結界デッキの使い方

 KCカップ2nd Stageが始まった今日この頃、皆さんいかがお過ごしだろうか。

 私は前回も言った通り、もはや燃え尽きて一度も対人戦をやっていない状態なので、まだまだ暴れ足りない方には是非とも頑張っていただきたいものである。

 というわけで、筆者がDLv10~15で使用したデッキである、ぶっちゃけ何の需要もない手札事故多発氷結界デッキの構成や使い方を、この記事では述べていきたいと思う。色物デッキが使いたいという捻くれたデュエリストたちにとって、参考になれば幸いである。

(実際に使った感想は前回の記事を参照)

 

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構成

モンスター

  • クリボール×3
  • 氷結界の虎将 ガンターラ×2
  • 氷結界の舞姫×3
  • 氷結界の大僧正×1
  • 氷結界の武士×2
  • 氷結界の虎将 グルナード×2
  • 氷結界の神精霊×2
  • 氷結界の番人ブリズド×2

 (合計17枚)

魔法

 (合計3枚)

スキル

 デュエルスタンバイ

 

 

 

デッキコンセプト

 

 氷結界の三方陣で相手カードを1枚破壊、そこからの大量展開と氷結界の舞姫によるセットカードのバウンス、それによってガラ空きのフィールドに一斉攻撃を叩き込んで1ターンで勝利するのが主な狙い。

 1ターンで仕留めきれなくても、クリボーによる防御や氷結界の神精霊による相手モンスターのバウンスで相手の反撃を抑え込んでの勝利も十分狙えるデッキとなっている。

 欠点は手札事故の多さ。というか、事故上等で勝ち越せるのが前提で組んでいるので、どうあがいても勝てないデッキが環境に蔓延していると終わり(主に、魔法を無効にして破壊するカウンター罠が蔓延している環境)。

 

 

カード紹介

 

クリボー

 有能防御札。妨害のされにくさ、読まれにくさを重視して採用。氷結界の武士とも相性が良い。

 個人的に入れ替え先を挙げるとするならば、機械天使にも強く、デッキの速攻性を更に上昇させるエネコン。

 速攻力を上げるために、防御札を積まないという選択肢もあり。


・氷結界の虎将 ガンターラ

 エンドフェイズにガンターラ以外の墓地の氷結界を蘇生できる2800の最上級モンスター。

 グルナードと違い防御力も2000あるので、寝かされても多少は安心か。

 なるべくグルナードが倒された後に召喚して、グルナードを蘇生していきたい。場合によっては舞姫の蘇生が重要なことも。機能停止した(寝かされた、攻撃不能にされた、etc……)グルナードと何かをリリースして召喚、その後蘇生という動きも強い。


・氷結界の舞姫

「自分フィールドに自分以外の氷結界モンスターがいるとき、手札の氷結界モンスターを任意の数見せて、その数だけ相手がセットした魔法・罠カードを選択して手札に戻す」

 ……ことができる下級モンスター(長い)。

 このデッキのメインカードその1。

 後述の「主な動き」で紹介する通り、氷結界の三方陣からの速攻コンボで輝くカード。速攻しきれなかった場合でも、効果は毎ターン発動できるので、しつこく発動して相手の防御札を徹底的に使用させないようにするのが仕事。銀幕分断の壁を封じられるとオイシイ。

 攻撃力も1700あるので、上級と一緒に攻めればLP4000を一気に削り切れる。ただし、普通の殴り合いには弱いので注意。


・氷結界の大僧正

「召喚、反転召喚に成功した場合守備表示になり、フィールド上に表側表示で存在する限り、自分フィールド上の氷結界モンスターが魔法・罠の効果で破壊されなくなる」

 

 という効果を持つ、攻撃1600、防御2200の上級壁モンスター。

 舞姫の効果にチェーンしてきたエネコンによって寝かされたグルナードをリリースして召喚、或いは下級モンスターをリリースして普通に召喚が主。氷結界の三方陣を使うには勿体ない。

 モンスターたちに破壊耐性をつけてくれるので、猪突猛進死者への手向けに強くなれる。が、最近はモンスター効果による破壊がメジャーなので微妙。抜いても良いカード。忘れたころに役に立つ子。


・氷結界の武士

「攻撃表示から守備表示になったとき、このカードを破壊してデッキからカードを1枚ドローする」

 

 という効果を持つ、攻撃力1800の下級モンスター。

 デメリットにも見えるが、手札を多く保持したいこのデッキでは、割とメリットになることが多い。特に、エネコン等で寝かされたときにクリボーを手札に呼び込むことができれば、返しのターンで不利状況に追い込まれることは少なくなる。

 自分で守備表示にしたときも発動するので、手札が欲しい緊急時には頼りになることも。


・氷結界の虎将 グルナード

「このカードが表側表示で存在する限り、自分のメインフェイズに一度だけ、通常召喚に加えて氷結界モンスター1体を召喚できる

 

 という効果を持つ、攻撃力2800の最上級モンスター。

 このデッキのメインカードその2。

 特筆すべきはその展開力。氷結界の三方陣でコイツを召喚して効果を使えば、1ターンで一気に3体の氷結界モンスターが並ぶことになる氷結界の舞姫の効果と合わせれば、一瞬で勝利をもぎ取ることも可能。

 欠点は、寝かされたら返しのターンで確実に葬られる、防御力1000という紙耐久。寝かされた場合はワンターンキルを諦めて、その効果を用いてリリース素材に使うのも手。


・氷結界の神精霊

このカードは特殊召喚できない。召喚・リバースしたターンのエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。自分フィールド上にこのカード以外の「氷結界」と名のついたモンスターが存在する場合、その効果は「相手フィールド上のモンスター1体を選択して持ち主の手札に戻す」となる。

 

 という効果(原文)を持つ攻撃力1600、防御力1200の下級モンスター。

 新パックで登場した、氷結界デッキの新たな仲間。

 スピリットモンスターであるが、氷結界が場にいるときは効果がガラリと変わる。そのときの効果は多分以下の通り。

 

「召喚・リバースしたターンのエンドフェイズ時に、相手フィールド上のモンスター1体を選択して持ち主の手札に戻す」

 

 原文を見ただけだと、初見の場合非常に分かりづらい効果である。

 つまりは、召喚したターンのエンドフェイズ時限定のバウンス効果なわけだ。

 間違っても、

 

「1ターンに一度、相手モンスターを手札に戻せる」

「毎ターン、エンドフェイズ時に相手モンスター1体を手札に戻せる」

 

 ……などと解釈しないように。そのつもりで運用すると、酷い目に合う。

 逆に言うと、相手がこのように誤解してくれて、全力でこのモンスターを潰しに掛かって来てくれることも多々あるので、そのときはニヤニヤしながら無駄撃ちさせよう。

 主な役割は、相手の強力モンスターの擬似的な除去。1ターンで押し切れなかった場合に、返しのターンで出て来た強力モンスターへの対策としてよく駆り出される。


・氷結界の番人ブリズド

 戦闘破壊されて墓地へ送られたとき、カードを1枚ドローする効果を持つ下級モンスター。戦闘力は皆無。

 氷結界の三方陣を発動する際の頭数揃えにはなるし、先行後攻1ターン目とかによくセットして、様子見兼ドローソース確保に使われる。

 

・氷結界の三方陣

「手札の氷結界モンスターを3種類相手に見せ、相手フィールド上のカード1枚を選択して発動。そのカードを破壊し、自分の手札から氷結界モンスター1体を特殊召喚する」

 

 といった効果を持つ魔法カード。

 このデッキのキーカードその3。このカードがないと始まらない。

 相手カードを1枚破壊しつつ、氷結界モンスターを召喚できる強力魔法。上級モンスターを特殊召喚して一気に畳み掛けたい。

 ただし、このカードには多くの弱点がある(発動自体を無効化されること以外に)。

 

 まず1つ。この効果では相手カードを1枚しか破壊できないので、相手のセットカードを読む力が試されること。

 次に、手札に3種類の氷結界モンスターが存在しないと発動できないこと。

 最後に、相手カードを破壊できなかった場合特殊召喚ができなくなってしまうこと。

 1つ目は当然といえば当然。2つ目の欠点は、手札事故というこのデッキ最大級の短所に繋がりやすいが、そこは割り切ってプレイするしかない。3つ目のケースも、たまに発生するので破壊するカードには注意した方がいい。サイレントマジシャンLv8相手に使った場合が一番分かりやすいか。

 

 

 

 

 

プレイング

 

・先行1ターン目(手が揃うまで)

 ぶっちゃけ何もできないので、大人しくブリズドを伏せるか、ブリズドがなければ何もせずにターンエンドするべし。後攻1ターン目で、氷結界の三方陣が使えないor持っていない場合も同じようにすること。

 下手にブリズド以外のモンスターを出すと、氷結界デッキなのが相手にばれてしまう。このデッキは「奇襲力=攻撃力」みたいなところがあるので、手が揃うまではなるべく何もしないようにしたい。

 

・何ターン経っても手が揃わない場合

 デッキを信じる力が足りなかったと思って、大人しくサレンダーすべし。

 クリボールを使って粘る程度ならいいが、このデッキは下手に粘ってもいいことがない。

 ブリズド抜きで、一回目のドロー後までに氷結界の三方陣が来る確率は約68%(多分)なので、頑張ってそれを待とう。ブリズド込みならもっと高いはずだし、確率なんて膨大な数をこなさない限りは偏るから気楽に構えた方がいい。良い方に偏ると信じて待ち続けるべし。

 方陣が来ても、氷結界が3種類揃わない?知らん、そんなことは俺の管轄外だ。

 

・後攻1ターン目(手が揃ったターン)

 まずは氷結界の三方陣発動。

 破壊対象は、迷ったら取り敢えずモンスター。氷結界の舞姫が手札にあるなら、なるべくモンスターを狙いたい。

 キャラを見つつ、ロックデッキの匂いがする場合は底なし落とし穴警戒でセットカード破壊を行ってもよい。現環境なら、アンティークギアデッキにおけるレアメタル化・魔法反射装甲を警戒するのも大切。それ以外の大抵の防御札は、相手モンスターを氷結界の三方陣で破壊してしまえばパワーダウンしてしまうものが多いので、基本は無視。

 

 破壊後は、基本はグルナードを召喚すること。なければガンターラでも可。

 その後は舞姫の有無で変わって来る。

 舞姫が手札にないなら、その他モンスターを召喚して無理矢理攻め込む。セットカードの枚数も見つつ、相手に厄介なモンスターがいるなら保険で神精霊を出しておいたり、面倒な伏せカードがありそうならグルナードの効果を使って大僧正アドバンス召喚したりと、その場の持ち駒で臨機応変にやる。

 舞姫がいるなら舞姫召喚一択。相手がセットしている魔法・罠カードを全部手札に戻してしまう。

 ここから、フリーチェーンでエネコン等を使ってくるかどうかで更に分岐。

 グルナードを寝かされた場合、舞姫グルナードをリリースしてガンターラ召喚、手札にカードが戻ったか否か、相手のデッキが何か、を考慮しつつ舞姫グルナードをエンドフェイズに蘇生。といっても舞姫は戦闘破壊されやすいので、基本はグルナードでいい。ガンターラが手元になければ、取り敢えず横にもう一体並べてバトルフェイズへ。

 ガンターラが寝かされた場合はどうしようもないので、舞姫で取り敢えず殴っておく。

 使われなかった場合は、展開しきってから一斉攻撃でゲームセット。稀にクリボーとか墓地から攻撃防いでくるやつに止められるので、そこは注意。

 

 どの場合も、手札にクリボーがあると返しのターンで安心できる。それだけ強気の選択も取りやすい。

 あとは、次のターン以降も考えたとき、場に自分以外の氷結界がいないと効果を発動しないモンスターがいるので、どの場合でもモンスターはなるべく展開しきっておくこと(次のターンに氷結界の三方陣をもう一発放った方が安全&放てる算段がある、なら話は別)。

 

・一斉攻撃の次のターン

 そのまま舞姫でセットカード戻しつつ殴れば終わるなら、それでよし。

 駄目なら色々と考える。

 三方陣の撃ち直し用に手札を揃えたいなら、氷結界の武士を守備表示にしてドローするのもあり。

 2体残っているなら、リリースしてガンターラ召喚&蘇生で継続的に戦闘してもよし(臆さず攻めるか、大人しくエンドフェイズの蘇生を待つかはそのときの勘)。

 相手側に強力なモンスターが出ているようなら、神精霊を召喚してエンドフェイズに相手の手札へ戻したいところ。神精霊を引くしか活路が無い、というときは氷結界の武士によるドローに賭けるべし。

 取り敢えず、ドロー以外に手がないなら氷結界の武士を砕いてドローすればいい、ということを覚えておけばどうにかなる。

 

・その後

 後はアドリブでどうにかする。

 長期戦で狙うなら、手札を貯め込んだ後に、神精霊での強力モンスターのバウンスからの方陣の打ち直しをするのが強力。また、手堅くガンターラを維持して(迂闊な攻撃はしない、他に任せる)、3枚積んである舞姫で粘り強くフィールドを支配し続けるのも手。

 だが、元々短期決戦主体のデッキなので、できることなら長期戦になる前に仕留めたいところ。